HPVワクチン接種率 年齢によってこんなに違うの?

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こんにちは!ギネのあっちゃんです。HPVワクチンの接種率について、日本の現状とその背景をお伝えします。

日本のHPVワクチン接種率はなぜ低かった?

2013年にHPVワクチンが定期接種に導入されましたが、接種後に全身の痛み・痺れ・運動障害などの症状を訴える報告が相次ぎ、2013年6月に厚生労働省が「積極的勧奨の差し控え」を決定しました。これにより、その後9年間、学校での案内や個別の接種推奨が行われなくなった結果、接種率が70%以上から1%以下に急落しました。

積極的勧奨が再開された背景

その後の研究や調査で、ワクチンと副反応の因果関係は明確に証明されず、ワクチンの有効性・安全性が再評価されました。2021年に厚生労働省の専門家部会が「積極的勧奨を再開すべき」と判断し、2022年4月から定期接種の積極的勧奨が9年ぶりに再開されました。

年齢による接種率の大きな差

大阪大学などの研究から、HPVワクチンの接種率は生まれた年によって大きく異なることが示されています。

  • 積極的勧奨中止前(2012年以前に接種対象):接種率70〜80%
  • 勧奨中止期間(2013〜2021年に接種対象):接種率1%未満
  • 勧奨再開後(2022年以降):接種率が徐々に回復中

この「空白の9年間」に接種機会を逃した1997〜2005年生まれの世代への「キャッチアップ接種」が2022年から2025年3月まで実施されましたが、十分に周知されたとは言えない状況でした。

接種率の低下が招く子宮頸がんへの影響

研究では、HPVワクチンを接種していない世代は子宮頸がんの発症リスクが高まることが示されています。実際に、積極的勧奨が中止された期間に接種対象だった世代では、将来の子宮頸がん発症数の増加が懸念されています。

今できることは?

  • 定期接種対象年齢(12〜16歳)のお子さんをお持ちの方:ぜひ早めに接種を
  • 過去に接種していない方:自費になりますが接種可能。産婦人科にご相談を
  • すべての女性:20歳から2年に1回の子宮頸がん検診を継続すること

ワクチンと検診の両輪で、子宮頸がんゼロを目指しましょう。

※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を目的としたものではありません。接種についての詳細は医療機関・自治体にご確認ください。

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この記事を書いた医師
戸澤晃子(産婦人科医)

産婦人科専門医・聖マリアンナ医科大学客員教授。

【専門分野】
・婦人科検診(子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん)
・更年期障害・ホルモン補充療法(HRT)
・子宮内膜症・子宮筋腫
・骨粗鬆症・GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)
・プレコンセプションケア

女性の健康を守るために、正確でわかりやすい情報をお届けします。

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